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革は動物の皮を鞣して(加工して)革になります。 鞣された革には油脂が含まれていますが、時間の経過や使っている環境によって、油分は徐々に抜けていきます。 油分が抜けることで乾燥が進み、硬化・ひび割れなどが起きやすくなります。 そのため保革=適度な油分補給をすることが大切です。 定期的に油分補給し保革してあげることで、革に適度な潤いや柔軟性を与えることができます。 革、特に革靴のお手入れは、なんとなく難しそうというイメージがありますよね。 お店でもそういったお声をよく伺います。 実はそんなことはありません。 お手入れの手順の基本さえ覚えれば、あとは素材に合う靴クリームを選んでお手入れするだけ。 定期的にお手入れするだけで革はぐっと元気になり、靴が長持ちします。 ●革靴の基本のお手入れ● - スムース革編 - 今回はスムース革のお手入れをご紹介させていただきます。 “スムース革”とは、起毛加工などがされていない、「smooth=平滑な」つまり表面がつるっとしている革です。 【step1. ホコリ落とし/ブラッシング】 まずは靴ブラシでブラッシングをし、靴に付着した汚れやホコリを落とします。 ブラシは程よいコシと柔らかさのある馬毛タイプがおすすめ。 パーツを繫ぎ止める縫い目の部分はホコリや汚れが溜まりやすいので注意が必要。 念入りにブラッシングしてあげてください。 汚れやホコリはカビの原因にもなります。 △馬毛ブラシ Collonil コロニル POLISHING BRUSH >>> 弾力性に富んだ馬毛をふんだんに使用したブラシ。 持ちやすい大きさです。 【step2. 汚れ落とし】 ホコリを落とした後は、靴表面についている古いクリームや泥などの汚れを落としていきます。 靴の表面に付いている古い靴クリーム(靴墨、ロウ分)や汚れを落としてあげないと通気性が悪くなり、これもまたカビ発生の原因となってしいます。 また汚れを落とすことで、その後に使用する靴クリームの水分や油分がスムーズに浸透し十分な保革効果を得ることができます。 メイクを落としてから化粧水を使うのと同じようなイメージでしょうか。 クリーナーを柔らかい布(使わなくなったTシャツなど)に適量とって、優しく表面を拭き取ってあげましょう。 強くこする必要はありません。 優しく優しく、革の表面を軽〜くふき取るのがポイントです。 薄い色の革はシミになってしまう場合があります。 カカトなどの目立たない部分でシミにならないか試してからご使用いただくことをお勧めします。 △クリーナー M.MOWBRAY エム.モゥブレィ STAIN REMOVER >>> 水性タイプのレザークリーナー。 革に優しい軟水タイプで染みになりにくく、さらっとした仕上がりです。 【step3. 保湿】 続いて保湿です。 専用のクロスや柔らかい布(使わなくなったTシャツなどでOK)で靴クリームを塗り込んでいきます。 一度に使うクリームは米粒3粒分くらいの量。 クリームをクロスに取ったら、クリームの塗り方が偏らないように、全体に満遍なく塗り込んでいきます。 クロスに取ったクリームが足りなくなったら米粒3粒分、足りなくなったら米粒3粒分・・・ と少量ずつ取って塗り込んでいくのがポイントです。 屈曲部分などシワが寄る部分など傷みやすいところは特に念入りに。 シボの間やステッチの周辺にはクリームが白く溜まりやすいので、その場合はブラシで馴染ましょう。 満遍なく塗れたら少し時間をおいてクリームを浸透させます。 △デリケートクリーム Collonil コロニル 1909 SUPREME CREME DE LUXE>>> 皮革製品全般にお使いいただける保革・栄養クリーム。 シダーウッドオイルとラノリン等の天然成分を配合し、高い浸透力で皮革にしなやかさを与えます。 【step3. 仕上げ】 全体をブラッシングしてクリームをしっかりと馴染ませていきます。 最後は、きれいなクロスで乾拭きをして磨き上げます。 余分なオイルは取り除かれ、磨き効果で革全体にほんのりと艶が出ます。 *撮影で使用した靴は使用開始から約1年半のスタッフ私物 plus by chausser レースアップシューズ PC-5021(別注モデル) >>>